イベントレポート

DIAMOND KIDS COLLEGE - ダイヤモンド・キッズ・カレッジ

2014年06月20日

3年ぶりに広島でDKC! 『第56回DKC in 広島』イベントレポート 

【日時】2014年6月15日(日)《小学校1年生~2年生のクラス10:00~12:30/小学校3年生~6年生のクラス14:00~16:30》
【場所】広島・伴南小学校(広島市安佐南区)


高田道場のダイヤモンド・キッズ・カレッジ(以下、DKC)が広島に帰ってきました! 56回目を迎えたDKCが広島で開催されるのは3年ぶりです。
前日には高田延彦先生、向井亜紀先生をはじめとするDKCスタッフが、広島市中区にある廣文館書店の前で、募金活動を行ないました。2011年3月11日に起きた東日本大震災から3年以上経過しましたが、まだまだ被災地は復興と呼ぶには程遠い状況です。高田道場においても、震災直後から、「ずっと一緒に東北~Let's get together now~」というスローガンを掲げ、街頭募金などの支援活動を微力ながら行なっております。
今回も広島のDKCに参加する子どもたちにお手伝いいただき、支援金を募りました。広島の皆さんの暖かい心のおかげもあり、当日会場での募金と合わせて、281,941円という金額を集めることができました。特に広島の子どもたちが積極的に募金に協力していただいている姿に胸を打たれました。集められた募金は、『東日本大震災教育支援金』として、10月にDKCが開催されます岩手県宮古市へ直接お届け致します。募金にご協力いただいた皆様には、あらためて感謝を申し上げます。子どもたちの手から手へ……そのダイヤモンドのように輝く元気が繋がって、未来を明るく照らしてくれますように。

そして、いよいよ『第56回DKC in 広島』のスタートです。この日の会場となった広島市安佐南区にある伴南小学校には午前の部、午後の部、両部とも元気いっぱいのキッズたちが集まってくれました。

また、開催にあたり地元・徳山大学レスリング部の部員、東広島レスリングクラブのメンバーの皆さんが、指導者としてイベントに参加し、キッズたちの指導にあたりってくれました。前日のレスリングマット設置や最後の撤収作業まで、ご協力していただいた皆さん、どうもありがとうございます!

そして、今回は久々に高田道場の卒業生であり、現在は新日本プロレスでプロレスラーとして活躍中のKUSHIDA選手も指導者として参加してくれました。KUSHIDA選手は中学生の時に高田道場に入り、しっかりとレスリングを学んで、プロレスラーになるという自分の夢を実現させた人です。夢を持つキッズたちの良きお手本になるように、プロレスで鍛えた身体を目一杯使って、指導してくれました。

このように、イベントスポンサー様をはじめ、ボランティアスタッフなど多くの皆様からのご協力のもとで開催が実現した広島でのDKC。もちろんイベントの主役となるのは、会場に集まってくれた広島のキッズたちです。
初めての体験となるレスリングに、キッズたちも最初は不安とドキドキでいっぱいだったことでしょう。でも、大丈夫。始まる前に高田先生、向井先生と約束した次のことをしっかり守れば、楽しく運動ができます。その「お約束」というのは、

・勇気を持ってチャレンジして、自分に自信を持つこと
・最初から最後まで、大きな声で返事や挨拶をすること
・下手くそでもいいから、全力で、思いっきり身体を動かすこと

この3つです。レスリングやスポーツをする時に限らず、普段の生活においてもとっても大切なこと。自分が持っている勇気をさらにもう少し出してみる、勇気を出す記録を日々更新し続けてチャレンジしていくことで、自分に対して自信を持つことへと繋がっていくのです。

最初は自信がなさそうな広島のキッズたちでしたが、始まれば元気いっぱいで身体を動かします。向井先生の指導のもと行なった『お掃除体操』で楽しく身体をほぐし、ダッシュ、ロープ跳びダッシュ、ロープくぐりダッシュ、クマ歩きなどのウォーミングアップで心も身体も準備万端にしたキッズたち。3つのマットに分かれて行なったチーム対抗の『紅白札合戦』では、みんなで力を合わせる楽しさを学びました。最後まで諦めず、自分たちの力を信じ、みんなで協力すれば高いハードルを乗り越えることもできる。すっかり勇気と自信を持ったキッズたちは、いよいよ先生たちとのレスリング対決にチャレンジしました。

まずはレスリングの基本である「かっこいい構え」や「タックル」の仕方を教わったキッズたちは、勇気と自信を武器に、大きな身体の先生たちに真っ向から立ち向かいます。どんなに大きな身体の先生たちにも果敢に立ち向かい、タックルで倒して、フォールを奪う。キッズたちは楽しそうに、そして必死に全力でチャレンジしていきました。レスリングマットに何度も倒れても、そのたびに立ち上がり、元気に先生たちにぶつかっていきます。フォールを奪ったキッズたちの表情はやりきったという満足感に溢れていました。

最後の仕上げであるもも上げ、ジャンプ、腕立て伏せなどを複合したサーキットトレーニングには、親御さんたちにもご参加いただき、改めて親子で汗を流す楽しさを味わっていただきました。親御さんたちもサーキットトレーニングを実際に体験することで、約2時間半の間に自分たちの子どもたちがよりたくましくなったことを実感できたに違いありません。

こうして、元気いっぱいの広島キッズたちのがんばりに よって、『第56回DKC in 広島』は大盛況のうちに幕を閉じました。

トレーニングを終えて、充実感に溢れた表情のキッズたちに、向井先生と高田先生は、最後の挨拶でこんな言葉を残してくれました。

向井先生「今日はみんな強くなったね。自分の力を試したくなったら、強い人のところに今日みたいに“お願いします!”、そう言ってチャレンジしてください。弱い人のところに行って、“俺、強いんだぜ”って言って、強い力を試すことが、どんなにだっさいことか、今日良くわかったと思います。強くなった分、優しくなってくださいね。でも、強くなったからと言って、自分の強さを毎日信じてくじけずに生きていけるかっていうと、長い人生、それがなかなかうまくいかないことがあります。そういう時は今日の練習を思い出してほしいと思います。自分の心の中が上手くコントロールできないとか、自分は勇気を持っているはずなのにグッと出せない時に思い出せるような練習を今日はいっぱい入れておきました。そして、おうちの人たちが頑張ってサーキットやっているところを応援したでしょ? 心に元気がない時でも応援していると、心がドンドン明るくなっていくから。だから、自分が弱っちゃった時に、お父さんやお母さんや、自分が大好きな人を応援してみて。そうすれば、すっごい元気が出るから。自分のことのように嬉しいと思うでしょ? そう思えたら、みんなの心は大丈夫。今日の練習、困った時は思い出してください」

高田先生「つまんない時間は長く感じるけど、楽しい時間はあっという間に感じるでしょ? え、楽しくて長かった? あ、そういう表現もあるんだね。内容があったってことかな? 我々もあっという間でした、楽しくて。56回目ですけど、フレッシュ、新鮮でした。それはみんなが約束を守ってくれたから。最後までしっかり挨拶する。元気良くね。それとへたっぴでもいいから全力で運動する。見事に約束を守ってくれたから、来て良かったな、みんなと触れ合えて良かったなと思います。だから、お疲れ様というよりも、“ありがとうございました”という気持ちでいっぱいです」

キッズたちも
「今日は楽しくて、短い時間だったんだけど、いろんな先生と勝ったり負けたりしたけど、いつもより強くなれたようで良かったです」
「大変なこともあったけど、楽しかったこともあったし、疲れたことよりも楽しかったことのほうがいっぱいあった」

と、充実した時間を過ごせた喜びに溢れた言葉が出てきました。元気いっぱいに頑張ったからこそ、出る言葉ですね。

また、指導にあたってくれた徳山大学レスリング部の学生さんたちも、

「いつも教えてもらっている立場なんですけど、ちっちゃい子に教えることを体験してみて、ちっちゃい子に教えることは自分が理解してないとできないことなので、いい勉強になりました」

と、感想を残してくれました。主役のキッズはもちろん、指導者、親御さん、みんなで作りあげた『第56回DKC in 広島』。みんなが見せてくれた元気と素敵な笑顔が、明るい未来を作ってくれることでしょう。最後まで元気に頑張ってくれた広島キッズたちにまた会える日を楽しみにしています!