2013年06月05日
笑顔の再会! 『第46回 DKC in 宮古』イベントレポート
【日時】2013年5月12日(日)《4歳~小学1年生の部10:00~12:00/小学2年生~6年生の部13:00~15:00》
【場所】宮古市民総合体育館
【参加キッズ数】4歳~小学校2年生の部162人/小学3年生~6年生の部140人
46回目を迎える高田道場のダイヤモンド・キッズ・カレッジ(以下DKC)、今回は岩手県宮古市で開催されました! 宮古市でのDKCは昨年に引き続き、2回目となります。
前日には、向井亜紀先生をはじめとするDKCスタッフは宮古市の職員さんに案内され、2010年3月11日の東日本大震災で被害を受けた宮古市の被災地や仮設住宅などを視察しました。
最初に訪れたのは、東日本大震災の津波で大きな被害を受けたリアスハーバー宮古。今もその傷跡を如実に残すクラブハウスを見ながら、あらためて当時の状況を聞きました。続いてリアスハーバー宮古からすぐ近くの距離にある岩手県立宮古商業高校のヨット部へ。
岩手県立商業公庫のヨット部は、地震の際の津波ですべてのヨットが流されてしまい、活動ができない状況になりましたが、全国からの応援や支援によってヨットなどが寄贈され、活動が続けられるようになったといいます。部活動の時間にもかかわらず、DKCスタッフとの交流の時間を割いてくれたヨット部の皆さんの曇りのないまっすぐな瞳に、向井亜紀先生が目頭を熱くする場面も。苦しい状況の中、インターハイ出場を目指すヨット部の皆さんにエールを送りつつ、笑顔でお別れしました。
さらに移動して、河南仮設住宅を訪問。震災後の仮設住宅での生活が2年以上続き、いまだにいつ仮設住宅を出られるのか分からない状況を耳にし、まだ震災が終わっていないことを胸に刻んだのでした。
最後は津軽石川水門を訪れ、震災後の大津波をまともに受けた施設や当時の状況をとらえたビデオ映像などを見学。その被害の凄まじさは言葉を失うほどでした。案内していただいた市の職員さん、時間を割いてお話をしてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
そして、翌日13日(日)。前日までの雨模様とはうって変わり、晴天となったこの日、宮古市民総合体育館(シーアリーナ)で1年ぶりのDKC宮古大会が行われました。集まったキッズは、午前・午後併せて総勢302人と大盛況。
イベントに先立ち、開会セレモニーが行われました。これに立ち会った宮古市の山本正徳市長は「(DKCには)昨年、ボランティアで来ていただきました。また今年も是非来てほしいという願いが叶いまして、今日このように教室を開いていただきました。子どもたちが思い切って運動できないような宮古市の状況で、大変ありがたいことです」と挨拶。
引き続き、高田道場から宮古にお贈りする義援金の授与式が行われました。この義捐金は、高田道場がスタッフやキッズたちが東京や福岡など全国で募金活動を行なって預っていたもので、その総額は137万2円。東日本大震災の遺児や孤児のための「岩手県宮古市教育支援基金寄付金」に寄附させて頂きました。
イベントの開始に先立ち、スタッフの紹介です。担当するインストラクターの先生は、DKC主宰者であり高田道場代表の高田延彦先生、メインMCを務める向井亜紀先生、そして佐藤亮太先生をはじめとする高田道場キッズレスリングのコーチ。そして、救護班の濱田先生というレギュラー陣、ボランティアで参加していただいた地元の宮古商業高校、盛岡工業高校レスリング部の皆さんも紹介されました。
運動を始める前に、高田延彦先生が挨拶。参加するキッズに2つの約束事をお願いしました。
「ひとつめ、最後まで挨拶を元気よく、大きな声でやってください。ふたつめ、今日はたくさんの運動をするんだけれども、へたっぴでもいいから、全力で最後まで思いっきりやってください。普段、このDKCの運動は小学生しか参加できません。でも、今回の宮古はスペシャルバージョン。山本市長のたっての願いで幼稚園、保育園の子どもたちも参加オッケーにしました。幼稚園・保育園の子でも元気よく最後までやれるところを見せてほしいと思います」
さあ、いよいよDKC本編の始まりです! スタートは軽快な音楽に合わせた準備体操から。EXILEの『Choo Choo TRAIN』に合わせて体をほぐしたら、息を上げるダッシュ系の運動に移ります。先生のお手本を見ながらダッシュをしたり、ロープを使ってジャンプしたり、ロープをくぐったり…。向井先生からは「ただまっすぐ動くだけでなく、平面的な動きに上下左右の立体的な動きを加えると、運動神経やバランス感覚が養われます」との説明もありました。
それぞれの動きは、高田道場の板倉先生がダイナミックかつコミカルなお手本を見せてくれます。全身を使った「クマ歩き」「カエル跳び」「ワニ歩き」といった動きは、見た目はコミカルなのに実際にやってみると難しく、キッズたちも見よう見まねでチャレンジ! インストラクターの先生とハイタッチを交わしながら、体とともに緊張もほぐします。
ここからは、6つの班に分かれてチームワークを競うゲーム形式の運動。地面に置かれた紅白のカードをハイハイ歩きで裏返しながら、スピードを競います。チームワークに優れていれば年齢は関係ありません。低学年のグループでもみんなが力を合わせて、上級生のチームに勝利する場面も多くみられました。勝ったら隣の人とハイタッチ! 今日会うまでは、ぜんぜん知らなかったお友達とも喜びを分かち合って、すっかり息の合ったチームに。
途中で水分補給の時間をはさみ、レスリングの基礎運動に入ります。最初はレスリングをする上で大切な「かまえ」の練習。インストラクターの先生たちがみんなの前でビシッとしたレスリングのかまえを見せてくれます。ここでは脇をしめて重心を低くするのがポイント。
徐々に本格的な運動に移り、次はタックルの練習です。初めての難しい動きも先生たちがわかりやすく丁寧に終えてくれます。ここでのポイントは「頬」「ハグ」「体当たり」の3つ。ふところに飛び込んで相手の腰に「頬」を当てて、相手の太ももの後ろを「ハグ」。そして自分の胸に力点を置いて「体当たり」。このコツさえつかめば、大きな相手でも倒せるタックルになるのです。
基礎を学んだらインストラクターの先生を相手に、トリプルバランス。この練習はインストラクターの先生の両足首、腰にあるマジックテープを奪うゲーム形式のトレーニングですが、テープをめがけて動いているうちに、相手にタックルしてバックを奪うレスリングの動きができるようになります。
最後はインストラクターの先生との真剣勝負のスパーリングです。これまでに習ったことを生かしながら、タックルで相手を倒し、相手からフォールを奪います。キッズの顔つきは真剣そのもの。次第に熱気を増す雰囲気を見て、MCを務めていた高田先生もムズムズする気持ちを抑えられず、キッズたちの相手を務めて一緒に汗を流していました。
これでレスリングの基礎運動は終了。仕上げはスタミナをつけるサーキットトレーニング。1分間に「ジャンプ」「バタ足パンチ」「もも上げ」「かかとタッチ」という動きを休まずに動き続けます。とてもつらい複合運動ですが、心肺機能を鍛えるにはとても重要なトレーニングなのです。
参加したキッズたちがサーキットを終えたら、今度はご家族の方も一緒に参加。ここで、午前中から会場でDKCの様子を見守ってきた山本市長もサーキットトーニングに挑戦! キッズのご家族とともに1分間、玉のような汗を流しました。
締めくくりは、参加者全員がマットを囲んで手をつないでのスクワット運動。午前の部では50回、午後の部では100回にチャレンジ! この時点ですでに2時間以上体を動かしていましたが、疲れていてもみんなと手をつないで助け合えば、最後までやり遂げられるのです。練習を最後まで成し遂げたという達成感、みんなと手をつないで団結した心地よさを残して全てプログラムが終了しました。
終わりの挨拶で高田先生は「最初に約束した『へたっぴでも良いから全力で最後までやろう』ということ、これは君たちが素敵な格好いいお兄ちゃん、お姉ちゃんになるために、とても大切なことなんだ。どんなことにでも下手でもいいから、手を抜かず全力で取り組んでください。友だちと一緒に思いっきり体を動かして、いっぱいお腹を減らして、モリモリご飯を食べて、いい睡眠をとって、早く寝て、次の日も同じように思いっきり体を動かして楽しく過ごす。そういう姿勢が大切です」と、キッズたちに語りかけ、来年のDKC宮古大会での再会を期したのでした。
午前と午後の部の間には、高田道場の代表、高田延彦先生が地元のメディアの囲み取材に応じ、1年ぶりに再会した宮古の子どもたちについて「この年代の子どもたちが楽しいことや集中している時の吸収力は、他の地域の子どもたちと同じです。今日はみんな本当に元気よくやっていたし、逆にこっちが巻き込まれてエネルギーをもらう時間になりました。去年と比べても子どもたちの表情や目の輝きは変わっていませんでしたね。また来るぞという思いを強くしました」とコメントし、体と体を通した交流に満足げな表情を浮かべていました。
こうして盛況のうちに2回目のDKC宮古大会を終えることができました。これもDKC宮古大会に向けて積極的に支援してくださった山本市長、レスリングマットの撤去、搬出をお手伝いしてくださったご父兄のみなさん、宮古商業高校、盛岡工業高校の皆さんの支えがあったからこそ。本当にありがとうございました。イベント開催にご協力いただいた全ての方に、この場を借りて感謝申し上げます。
来年も笑顔でお会いしましょう!
【場所】宮古市民総合体育館
【参加キッズ数】4歳~小学校2年生の部162人/小学3年生~6年生の部140人
46回目を迎える高田道場のダイヤモンド・キッズ・カレッジ(以下DKC)、今回は岩手県宮古市で開催されました! 宮古市でのDKCは昨年に引き続き、2回目となります。
前日には、向井亜紀先生をはじめとするDKCスタッフは宮古市の職員さんに案内され、2010年3月11日の東日本大震災で被害を受けた宮古市の被災地や仮設住宅などを視察しました。
最初に訪れたのは、東日本大震災の津波で大きな被害を受けたリアスハーバー宮古。今もその傷跡を如実に残すクラブハウスを見ながら、あらためて当時の状況を聞きました。続いてリアスハーバー宮古からすぐ近くの距離にある岩手県立宮古商業高校のヨット部へ。
岩手県立商業公庫のヨット部は、地震の際の津波ですべてのヨットが流されてしまい、活動ができない状況になりましたが、全国からの応援や支援によってヨットなどが寄贈され、活動が続けられるようになったといいます。部活動の時間にもかかわらず、DKCスタッフとの交流の時間を割いてくれたヨット部の皆さんの曇りのないまっすぐな瞳に、向井亜紀先生が目頭を熱くする場面も。苦しい状況の中、インターハイ出場を目指すヨット部の皆さんにエールを送りつつ、笑顔でお別れしました。
さらに移動して、河南仮設住宅を訪問。震災後の仮設住宅での生活が2年以上続き、いまだにいつ仮設住宅を出られるのか分からない状況を耳にし、まだ震災が終わっていないことを胸に刻んだのでした。
最後は津軽石川水門を訪れ、震災後の大津波をまともに受けた施設や当時の状況をとらえたビデオ映像などを見学。その被害の凄まじさは言葉を失うほどでした。案内していただいた市の職員さん、時間を割いてお話をしてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
そして、翌日13日(日)。前日までの雨模様とはうって変わり、晴天となったこの日、宮古市民総合体育館(シーアリーナ)で1年ぶりのDKC宮古大会が行われました。集まったキッズは、午前・午後併せて総勢302人と大盛況。
イベントに先立ち、開会セレモニーが行われました。これに立ち会った宮古市の山本正徳市長は「(DKCには)昨年、ボランティアで来ていただきました。また今年も是非来てほしいという願いが叶いまして、今日このように教室を開いていただきました。子どもたちが思い切って運動できないような宮古市の状況で、大変ありがたいことです」と挨拶。
引き続き、高田道場から宮古にお贈りする義援金の授与式が行われました。この義捐金は、高田道場がスタッフやキッズたちが東京や福岡など全国で募金活動を行なって預っていたもので、その総額は137万2円。東日本大震災の遺児や孤児のための「岩手県宮古市教育支援基金寄付金」に寄附させて頂きました。
イベントの開始に先立ち、スタッフの紹介です。担当するインストラクターの先生は、DKC主宰者であり高田道場代表の高田延彦先生、メインMCを務める向井亜紀先生、そして佐藤亮太先生をはじめとする高田道場キッズレスリングのコーチ。そして、救護班の濱田先生というレギュラー陣、ボランティアで参加していただいた地元の宮古商業高校、盛岡工業高校レスリング部の皆さんも紹介されました。
運動を始める前に、高田延彦先生が挨拶。参加するキッズに2つの約束事をお願いしました。
「ひとつめ、最後まで挨拶を元気よく、大きな声でやってください。ふたつめ、今日はたくさんの運動をするんだけれども、へたっぴでもいいから、全力で最後まで思いっきりやってください。普段、このDKCの運動は小学生しか参加できません。でも、今回の宮古はスペシャルバージョン。山本市長のたっての願いで幼稚園、保育園の子どもたちも参加オッケーにしました。幼稚園・保育園の子でも元気よく最後までやれるところを見せてほしいと思います」
さあ、いよいよDKC本編の始まりです! スタートは軽快な音楽に合わせた準備体操から。EXILEの『Choo Choo TRAIN』に合わせて体をほぐしたら、息を上げるダッシュ系の運動に移ります。先生のお手本を見ながらダッシュをしたり、ロープを使ってジャンプしたり、ロープをくぐったり…。向井先生からは「ただまっすぐ動くだけでなく、平面的な動きに上下左右の立体的な動きを加えると、運動神経やバランス感覚が養われます」との説明もありました。
それぞれの動きは、高田道場の板倉先生がダイナミックかつコミカルなお手本を見せてくれます。全身を使った「クマ歩き」「カエル跳び」「ワニ歩き」といった動きは、見た目はコミカルなのに実際にやってみると難しく、キッズたちも見よう見まねでチャレンジ! インストラクターの先生とハイタッチを交わしながら、体とともに緊張もほぐします。
ここからは、6つの班に分かれてチームワークを競うゲーム形式の運動。地面に置かれた紅白のカードをハイハイ歩きで裏返しながら、スピードを競います。チームワークに優れていれば年齢は関係ありません。低学年のグループでもみんなが力を合わせて、上級生のチームに勝利する場面も多くみられました。勝ったら隣の人とハイタッチ! 今日会うまでは、ぜんぜん知らなかったお友達とも喜びを分かち合って、すっかり息の合ったチームに。
途中で水分補給の時間をはさみ、レスリングの基礎運動に入ります。最初はレスリングをする上で大切な「かまえ」の練習。インストラクターの先生たちがみんなの前でビシッとしたレスリングのかまえを見せてくれます。ここでは脇をしめて重心を低くするのがポイント。
徐々に本格的な運動に移り、次はタックルの練習です。初めての難しい動きも先生たちがわかりやすく丁寧に終えてくれます。ここでのポイントは「頬」「ハグ」「体当たり」の3つ。ふところに飛び込んで相手の腰に「頬」を当てて、相手の太ももの後ろを「ハグ」。そして自分の胸に力点を置いて「体当たり」。このコツさえつかめば、大きな相手でも倒せるタックルになるのです。
基礎を学んだらインストラクターの先生を相手に、トリプルバランス。この練習はインストラクターの先生の両足首、腰にあるマジックテープを奪うゲーム形式のトレーニングですが、テープをめがけて動いているうちに、相手にタックルしてバックを奪うレスリングの動きができるようになります。
最後はインストラクターの先生との真剣勝負のスパーリングです。これまでに習ったことを生かしながら、タックルで相手を倒し、相手からフォールを奪います。キッズの顔つきは真剣そのもの。次第に熱気を増す雰囲気を見て、MCを務めていた高田先生もムズムズする気持ちを抑えられず、キッズたちの相手を務めて一緒に汗を流していました。
これでレスリングの基礎運動は終了。仕上げはスタミナをつけるサーキットトレーニング。1分間に「ジャンプ」「バタ足パンチ」「もも上げ」「かかとタッチ」という動きを休まずに動き続けます。とてもつらい複合運動ですが、心肺機能を鍛えるにはとても重要なトレーニングなのです。
参加したキッズたちがサーキットを終えたら、今度はご家族の方も一緒に参加。ここで、午前中から会場でDKCの様子を見守ってきた山本市長もサーキットトーニングに挑戦! キッズのご家族とともに1分間、玉のような汗を流しました。
締めくくりは、参加者全員がマットを囲んで手をつないでのスクワット運動。午前の部では50回、午後の部では100回にチャレンジ! この時点ですでに2時間以上体を動かしていましたが、疲れていてもみんなと手をつないで助け合えば、最後までやり遂げられるのです。練習を最後まで成し遂げたという達成感、みんなと手をつないで団結した心地よさを残して全てプログラムが終了しました。
終わりの挨拶で高田先生は「最初に約束した『へたっぴでも良いから全力で最後までやろう』ということ、これは君たちが素敵な格好いいお兄ちゃん、お姉ちゃんになるために、とても大切なことなんだ。どんなことにでも下手でもいいから、手を抜かず全力で取り組んでください。友だちと一緒に思いっきり体を動かして、いっぱいお腹を減らして、モリモリご飯を食べて、いい睡眠をとって、早く寝て、次の日も同じように思いっきり体を動かして楽しく過ごす。そういう姿勢が大切です」と、キッズたちに語りかけ、来年のDKC宮古大会での再会を期したのでした。
午前と午後の部の間には、高田道場の代表、高田延彦先生が地元のメディアの囲み取材に応じ、1年ぶりに再会した宮古の子どもたちについて「この年代の子どもたちが楽しいことや集中している時の吸収力は、他の地域の子どもたちと同じです。今日はみんな本当に元気よくやっていたし、逆にこっちが巻き込まれてエネルギーをもらう時間になりました。去年と比べても子どもたちの表情や目の輝きは変わっていませんでしたね。また来るぞという思いを強くしました」とコメントし、体と体を通した交流に満足げな表情を浮かべていました。
こうして盛況のうちに2回目のDKC宮古大会を終えることができました。これもDKC宮古大会に向けて積極的に支援してくださった山本市長、レスリングマットの撤去、搬出をお手伝いしてくださったご父兄のみなさん、宮古商業高校、盛岡工業高校の皆さんの支えがあったからこそ。本当にありがとうございました。イベント開催にご協力いただいた全ての方に、この場を借りて感謝申し上げます。
来年も笑顔でお会いしましょう!