イベントレポート

DIAMOND KIDS COLLEGE - ダイヤモンド・キッズ・カレッジ

2013年03月23日

2013年も元気いっぱいにスタート!『第44回 DKC in 仙台』イベントレポート

【日時】2013年3月3日(日)《小学1年生~小学2年生の部10:00~12:00/小学3年生~6年生の部14:00~16:00》
【場所】宮城県・宮城県工業高校体育館
【参加キッズ数】小学1年生~小学2年生の部160人/小学3年生~6年生の部170人


2013年最初のダイヤモンド・キッズ・カレッジは、初開催となる仙台からスタートです! DKCは、今年も全国のさまざまな地域に「子どもたちの心と身体を磨く場所」をお届けしてまいります。


2011年3月11日、東日本を襲ったM9.0の巨大地震は、東北地方を中心とした地域の住民にに甚大な被害をもたらし、多くの人々の尊い命、かけがえのない故郷を奪いました。そして、震災から2年、「被災地のみんなに笑顔を! Let's get together now」と銘打ち、東日本大震災復興支援として開催された今回のDKC in 仙台。開催前日の2日(土)には、高田道場代表の高田延彦先生、向井亜紀先生他、DKCスタッフが、被災地である名取市閖上(ゆりあげ)地区、仙台市荒浜地区、石巻市門脇地区、東松島市小野駅前地区の4地区を訪問しました。

震災から2年が経過した現在も、大津波によって深い爪痕を残したままの地域は少なくはありません。塩害によって農作物が育てられない農地では除塩作業が続けられている一方、震災以降まったく手付かずのまま瓦礫の山と共に荒地となっている、あるいは津波によって建物の1階部分が柱のみとなり、そのまま残されているといった光景も数多く見受けられました。

石巻市で最も被害を受けた門脇地区を訪れ、焼け焦げた状態のまま今も残る門脇小学校の校舎を目の当たりにし、「言葉で簡単には言い表せないね」と思いをかみしめた高田先生と向井先生。その後、DKCスタッフ全員は、当時の被災者たちと同じように長い階段を登って校舎の裏手にある高台の日和山公園へ。眼下に広がる街並みを目にし、それぞれが震災に対する思いを胸に抱くなか、あらためて翌日のイベント成功を誓い合いました。


そして迎えた当日、3月3日。
冷たい北風が吹き、厳しい寒さが残る天候のなか、会場となった宮城県工業高校体育館には、宮城県内の小学校に通う元気いっぱいのキッズたちが午前、午後と合わせて約330名も集まりました。

またこの日は、北海道東部農産物移輸出協同組合のスタッフ有志により、参加していただいたキッズや保護者の方々へ、北海道・十勝の名産である小豆がたくさん入ったおしるこが無料で振る舞われました。身体をポカポカに温めるおしるこは、キッズ、保護者の方々に大人気。心強いサポートによって、キッズたちも約2時間にわたって、おもいっきり走り、大きな声を出し、身体をぶつけ合って、元気いっぱいに動くことができたことでしょう。

さらに、初開催となったDKC in 仙台には、スペシャルゲストが登場。この日のイベントに参加するキッズたちに会いたいと駆けつけてくださったのは、なんと、アテネ・北京・ロンドン五輪女子レスリングで3連覇の偉業を果たした金メダリスト、伊調馨選手です! さらにさらに、伊調選手の姉で、アテネ・北京五輪女子レスリングの銀メダリスト、伊調千春先生も参加し、キッズたちの指導にあたってくれました。

キッズたちにも大人気だった伊調姉妹。そして妹・馨選手には五輪4連覇の期待がかかるなか、その一方で心配となるニュースも。それは、東京が開催地に立候補している2020年夏季五輪からレスリングが除外の危機にあるということです。これを受け、イベントでは署名活動が行われ、集まったキッズ、保護者の方々に伊調姉妹はレスリング競技存続を訴えました。この訴えにご賛同をいただき、署名をしていただいた皆様には心より感謝申し上げます。

また、今回のDKC開催にあたって、前日の会場設営、さらに当日はコーチ、運営スタッフとして活躍してくださった宮城県工業高校の加藤先生とレスリング部のみなさん、東北大学の相撲部、柔道部のみなさん、さらにキッズたちのコーチとして急遽当日に駆けつけてくださった宮城県工業高校の柔道部のみなさん、この方々全員のチームワークと総合力によってイベントが成功へと導かれました。またイベント終了後に、レスリングマットの撤去をお手伝いしてくださったご父兄のみなさん、本当にありがとうございました。

たくさんの方々によるご賛同、ご協力によって、初開催となったDKC in 仙台は大成功のうちに幕を閉じました。今回参加したキッズたちの大半は、生まれて初めてレスリングを体験したことでしょう。

イベント前に、高田先生、向井先生はキッズたちと次のような約束をしました。


向井先生「初めての会場、初めてのレスリング、初めてのお友達と、初めての先生たち、初めてのことをいっぱい受け止めなくちゃいけない。そのなかで頑張れたら、頑張った自分を認めてくださいね。自分が頑張ったことを自分で認めること、それが自分のことを好きになれる、その達成感を自信に変えることになると思います」

高田先生「運動を始める前に二つだけ約束しようか。簡単なことです。ひとつめは、常に大きな声で元気良く挨拶、返事をしてください。ふたつめ、これからするいろんな運動を下手くそでもいいから、一生懸命やること。うまくできなくてもいい、へたっぴでもいいから適当にはやらない。手を抜かない。いまある力を全部出す。元気良く、思いっきり、これだけです。簡単なことでしょ?」


この約束をきちんと守って、キッズたちは大きな声で元気いっぱいに動き回りました。その結果、イベントの最後で、向井先生からの「自分は頑張ればやれるんだ、自分のことを見直したな、と思う人?」という質問に、ほとんどのキッズたちが自信を持って手を高く挙げました。さらに、午前中の小学校低学年の部に参加した女の子からは、「恥かしがり屋だったけど、勇気が持てました」といううれしい声も。これには、高田先生も「さっきまで恥かしがり屋だったのに、みんなの前で積極的に手を挙げて発表できたんだよ。すごいね、変わっちゃった。一皮むけちゃったよ」と大喜びでした。

「勇気を持ってチャレンジする」、今回のDKCで体験、実感したことは、これからの生活にもきっと活かされるはずです。ダイヤモンドよりもピッカピカに輝いていた仙台のキッズたち、本当にありがとうございました!

いつか必ず、元気いっぱい、たくさんの笑顔で再会できる日がくることを、心より楽しみにしています。