イベントレポート

DIAMOND KIDS COLLEGE - ダイヤモンド・キッズ・カレッジ

2012年07月17日

3回目のDKC樟南高校!『第39回DKC in 鹿児島』イベントレポート

【日時】2012年6月24日(日)《4歳~小学1年生の部10:30~12:30/小学2年生~6年生の部14:00~16:00》
【場所】樟南高校体育館
【参加キッズ数】4歳~小学1年生の部139人/小学2年生~6年生の部145人


鹿児島でのDKCはこれで3回目。今回も鹿児島市にある樟南高校で『DKC39 in 鹿児島』を行いました。樟南高校は、現在レスリング全日本女子ヘッドコーチを務める栄和人さん、ロサンゼルス五輪レスリンググレコローマン銀メダリストの江藤正基さんなどを輩出した、高校レスリングの名門校。当日はあいにくの雨模様となってしまいましたが、たくさんのキッズが樟南高校体育館に集い、レスリングの楽しさに触れ、いっぱい汗をかきました。

キッズたちを指導する先生は、DKC主宰者であり高田道場代表の高田延彦先生、メインMCを務める向井亜紀先生、岩見谷智義先生をはじめとする高田道場キッズレスリングのコーチ、「救護班」のノリ先生&ミホ先生というレギュラー陣に、樟南高校レスリング部、格闘技道場桂塾、グラップラーズ・ギルド・ジムの皆さん。そして、数々の名レスラーを育て上げ、高田道場でもレスリング指導をしたこともある現・日本文理大学レスリング部監督の安達巧さんも参加。安達先生は「私も鹿児島県、与論島の出身です。今日は怪我のないように元気いっぱい力を出して頑張ってください!」とキッズたちに呼びかけていました。また、福岡や鹿児島、九州でのDKC開催ではお馴染み、いつもキッズたちを笑いの渦に引きこむ「ジャイアン先生」も参加。普段は九州共立大レスリング部コーチのジャイアン先生こと藤山慎平先生は、キッズもビックリの大きな声で「よろしくお願いしまーーーす!!!!」と挨拶すると、キッズもそれにつられて「お願いしまーーーす!!!!」と元気にお返事していました。先生の数は多ければ多いほど、そのぶん子供一人に指導する時間も多くなります。今回の先生は30名以上。しかも、先生は皆、レスリングに精通しています。指導員の充実はDKCの自慢でもあります。

さあ、いよいよDKCのスタートです。その前に、高田先生と簡単なお約束を2つしましょう。「1つ目、今から楽しい運動を始めるんだけど、最後までず〜〜〜っと元気に体を動かそう。声も体も心も元気に。2つ目、ヘタクソでもいいから、思いっきり体を動かそう。例えば、『ジャンプ!』って言われたら、思いっきりジャンプする。頭が天井につくくらいの気持ちでジャンプする。走るときは新幹線より速く走る気持ちで走る。いい?」。キッズたちから「ハ~イ!」という元気なお返事。「今日は最後に、みんなはここにいる先生たちと闘います。一生懸命やれば、先生たちに勝てるようになるよ。この前も岩手県の宮古市というところでDKCをやったんだけど、みんな先生たちをやっつけちゃったんだから。一生懸命やれば、最後に必ず先生たちに勝てるからね」。一生懸命に頑張れば、先生たちに勝てるようになれる!? なれるんです! そのために元気いっぱい体を動かそう!

まずは準備体操。今回はEXILEの曲に合わせての準備体操です。今年はオリンピックイヤー。ボクシング、クロール、卓球、サッカー、砲丸投げの動きをして、楽しく、そしてしっかり体をほぐしましょう。

次は大きなマットの端から端まで走る練習です。先生が「次の人!」と言ったら、大きな声で「ハ〜イ!」と返事して、全力で走り抜けましょう。続いて、運動神経やバランス感覚を養う運動、「走り幅跳び」「クマ歩き」「カエル跳び」。みんな元気いっぱいに運動しています。




水分補給した後は、二人一組になっての運動。まずは、お友達の足にハグして、ほっぺたをお友達の腰の横にくっつけましょう。この運動は「最後に先生と試合をするときに非常に役に立つ運動」(高田先生)です。そして、運動が終わったあとは「ヤッター! イェーイ!」と大きな声でパートナーとハイタッチをしましょう。これは、頑張った自分を認めてあげて、そしてその気持ちをお友達とわかちあう行為。二人一組でやる運動の後は必ずこれをやります。とても大事なことなので、恥ずかしがらずに大きな声を出しましょう。

「ヤッター! イェーイ!」

キッズたちの大きな声が体育館内に響きます。続いては、自分の両手とお友達の両手を合わせて、足は動かさずに手を押したり引いたりしましょう。これは力がつく運動です。次は、四つん這いになったお友達の周りを素早くグルッと回って、お友達の背中にハグ。そして立ち上がって、またお友達の周りを回ってハグ。レスリングというのは、相手の後ろについたらポイントをもらえます。この練習を一生懸命やれば、相手の後ろに回ることができるようになるのです。

いよいよここから本格的にレスリングの練習です。まずは「かまえ」の練習をしましょう。かまえがかっこいい人はみんな強いですよね。ウルトラマンに仮面ライダー、お相撲さんにプロ野球選手。レスリングも同じです。かっこいいかまえができていないと、先生たちとの試合で負けてしまいます。かっこいいかまえをマスターしましょう。

まずは先生たちがかっこいいかまえのお手本を見せます。気をつけをしたら、肩幅に足を開きます。そして右足を前に出し、顔を上げて、その顔の前に両手を持ってくる。これがレスリングのかまえです。簡単です。かっこいいかまえはバランスが取れているから、前から押されても横から押されてもビクともしません。ところが、かっこ悪いかまえだと、バランスが悪くて、すぐに倒れてしまいます。ここで、ジャイアン先生に悪いかまえのお手本を見せてもらいましょう。あれれ〜? 上半身が前に出すぎて、足も揃っているし、両手が上を向いちゃってるよぉ!? そんなジャイアン先生のおでこを、高田先生はツンと軽く押しました。すると、ジャイアン先生は大きく転倒。よいお手本、悪いお手本を凝視するキッズたち。かまえはとても大事だということをキッズたちもわかったようです。それでは早速、かっこいいかまえの練習をしましょう。

かっこいいかまえをおぼえたら、今度はいろんな態勢から素早くかまえをする練習をしましょう。正座から、うつ伏せから、仰向けから、座ってお友達と背中をくっつけた状態から、素早く立ってかっこいいかまえをします。目を閉じて、笛が鳴ったら、素早く立ってかまえようね。

今度はかまえた状態から自分の力をドーンとぶつけて先生を倒す練習、「タックル」の練習です。タックルの動きは、かまえ→相手の腰の下にほっぺたをくっつける→ハグ→体当たり。かまえとハグは、さっき練習したよね。あとは体当たりだけ。強い先生が相手なので思いっきりぶつかっても大丈夫。力いっぱい、先生に体当たりしましょう。

ここで一つお約束です。練習を始めるときは、大きな声で「よろしくお願いします!」と言って、先生と握手。練習が終わったら、大きな声で「ありがとうございました!」と言って、先生と握手。挨拶をしないで急にタックルをしたら、それはケンカと同じです。レスリングはスポーツなので、練習を始めるとき、終わったときは、大きな声で挨拶をしましょう。

みんなタックルが上手になってきました。と、ここで高田先生が

「ゲームをしようか?」

えっ? ゲーム? これをやるだけで自然とレスリングができるゲーム「トリプルバランス(マジックテープ取りゲーム)」をやりましょう。まず、3本のマジックテープを用意して、先生がそのマジックテープを自分の両足首、腰骨のあたりに付けます。その3本のマジックテープをキッズたちが取るゲームです。先生はマジックテープを取られないように逃げまわります。素早く動いて、3本のマジックテープを取ったら勝ちです。一生懸命、汗だくになって先生を追いかけるキッズたち。みんな上手にマジックテープを取っていきます。スピードも増して、自然とタックルに行く動きができています。

いよいよ先生たちと試合をします。練習のとき以上の力を出さないと先生は倒れません。逆に先生が倒しに来るかもしれません。これまで練習したことを思い出して、思いっきり先生にぶつかっていきましょう。タックルで先生を倒したら、起き上がろうとする先生を押さえつけて、先生の両肩をマットに付ける。そうしたら勝ちです。

「よろしくお願いします!」

全力で先生たちに向かっていくキッズたち。タックルで先生を倒して、抑えこんでフォール。

「やったー!!」

レスリングマットのあちこちから、先生に勝ったキッズたちの喜びの声が聞こえてきます。そして、試合が終わったら、

「ありがとうございました!」

と挨拶。ほとんどのキッズが先生に勝ちました。とても強くなったね。最後に一分間の「サーキットトレーニング」をして、もっと強くなってからお家に帰りましょう。先生が指示する4つの運動、「背筋」「腕立て」「腹筋」「脚交差」を休みなくランダムに行う運動です。まずは、樟南高校レスリング部の生徒さんたちがお手本を見せてくれます。キッズたちにしっかりしたお手本を見せるようにと、同部の監督が生徒たちに檄を飛ばします。さすがはレスリングの名門校。見事、どの運動も素早く、そして力強くこなしていました。



お次はキッズたちの番です。これまでの練習や試合での疲れを感じさせず、元気よく動き続けるキッズたち。本当にすごい! パパ、ママから拍手がわき起こります。そうだ! パパとママにもこのサーキットトレーニングにトライしてもらいましょう。キッズたち、大きな声でパパやママを応援しようね。よーい、スタート! 普段、忙しくてなかなか運動する時間もないパパやママは、わずか1分間の運動でヘトヘトです。それでも最後まで頑張ったパパとママに、キッズたちも大きな拍手を送っていました。

総仕上げは「スクワット」。みんなで手をつないでマット全体に一つの大きな輪を作り、スクワット運動をしましょう。今回の目標回数は、午前に行われた4歳~小学1年生の部は52回、午後に行われた小学2年生~6年生の部は110回に設定。高田先生は「途中で足が痛くなったり、気持ち悪くなったらすぐに言ってください。絶対に無理はしないように」と言いましたが、午前も午後もキッズたちは大きな声で数を数えながらスクワットをして、1人の脱落者もなく目標を達成! 本当によく頑張りました。これですべてのメニューが終了です。

頑張ったキッズたちへ向井先生がメッセージを送ります。

「みんな頑張りました! たくさん汗をかいたね! みんなは今、今日ここに来たときと違います。パワーが違う。勇気も違う。持っている自信も違います。みんなはこの短い時間でとても伸びました。先生たちもビックリしています。この自信をこれからの人生に役立ててくださいね」

そして、高田先生がキッズたちにイベントの感想を聞きます。

「準備体操が楽しかったです」
「先生にタックルしたことが楽しかったです」
「サーキットしたことが楽しかったです」
「最初は緊張したけど、先生を倒せてよかったです」
「みんなで手をつないでスクワットしたことが楽しかったです」

みんな、充実した時間を過ごせたようです。

最後は高田先生からの言葉です。

「私たち先生が想像していた以上に、みんなは集中して思いっきり頑張りました。野球でもサッカーでもない、みんながやったことないこと、レスリング。初めてのことなのでいろいろ不安を抱えてここに来たと思うけど、いざ始まったらしっかり集中して、楽しんで、最高の汗をかけた。間違いなく来たときと違う自分に成長しています。そのことは自信を持ってください。その積み重ねが心を成長させると思います。明日からまた学校が始まるね。今日帰ったら、お風呂に入って、ご飯をいっぱい食べて、早めに休んで、元気よくまた明日から学校に行きましょう」

イベント終了後には、高田先生、向井先生他、DKCスタッフで募金活動を行いました。前日、23日にも向井先生が行った講演会『そうしんパールレディ講演会~健康&医療を考える~』の会場(谷山サザンホール)でも募金活動を行い、皆様から合計123,568円を寄付していただきました。これは次回開催地の子ども達の奨学支援金として寄付させていただく予定です。また、今回のDKCで販売しましたチャリティーTシャツの利益のすべては、東日本大震災で被災した地域でのDKC開催時に、キッズたちへのTシャツプレゼントに使用させていただきます。寄付していただいた皆様、誠にありがとうございました。