イベントレポート

DIAMOND KIDS COLLEGE - ダイヤモンド・キッズ・カレッジ

2024年01月15日

第116回ダイヤモンドキッズカレッジ~ファミリーで強くなる~in山梨

12月16日、山梨県甲府市にあるで小瀬スポーツ公園 体育館で第116回ダイヤモンドキッズカレッジが開催されました。

山梨県では初開催となる今回のDKC、じつは髙田道場のスタッフの生まれ故郷ということもあり、現地の皆さんには熱烈なご協力をいただきました。地元密着の横のつながりで多くの関係各社にご支援をいただき、無事に開催することができました。

イベント的には大成功だった甲府DKCですが、じつは開催直前に大ピンチに見舞われていました。髙田延彦先生とともにイベントの象徴として牽引してきた向井亜紀先生がインフルエンザによる体調不良で残念ながら欠席となってしまったのです。

向井先生の不在という初めてのピンチ。髙田先生は「いつもは向井先生が色んなお話で子どもたちの心をポカポカに温めてくれるんですが……。さっきテレビ電話で話したときは珍しく悔しくて泣いていましたよ」と明かしました。

じつは今大会は参加希望者が非常に多く、今回は約100名が参加できなかったというほど高い注目度でした。参加者はもちろん、参加できなかった人たちにも向井先生は熱いメッセージを用意していたそうです。「熱い気持ちをこの場で皆さんに伝えることができなくて本当に悔しい」と髙田先生が向井先生の気持ちを代弁しました。

「私に代わりが務まるかどうかわかりませんが、一生懸命皆さんの心に響くようなお話を伝えたいと思います」と語った髙田先生を筆頭に、黄色いTシャツを着たコーチ&スタッフ陣が一致団結してイベントを盛り上げました。

今回は60組120名の親子がペアを組んで、約2時間半の運動を行いました。

DKCはレスリングを基本とした運動で、子どもたちの健全な成長を促すべく始まったイベントです。コロナ禍を経て、人と人との距離や感染症対策の重要性が見直される中で、親子が一緒に運動することでコミュニケーションを取るスタイルへと変化してきました。

未就学児から小学6年生までの参加が可能なこのイベントでは、まず最初のパートでは、学校の体力測定で計測する記録を伸ばすため、柔軟性、俊敏性、瞬発力、跳躍力を高める基礎運動を集中してトレーニングします。

「大人の方は無理せずに、子どもたちは下手でもいいから思いっきりやってみよう」と髙田先生が場内を見回りながら声をかけていきます。大人の皆さんはかなりヘロヘロになりながらも、子どもたちはキラキラと目を輝かせて運動をエンジョイしている様子。「練習前と練習後で記録が伸びた人は?」という質問に、みんな一斉に手を挙げていました。

体育館を全力でダッシュする練習でも、大きな声で返事をしてから全力疾走する子どもたちの姿が印象的でした。髙田先生も子どもたちの潜在能力を引き出すために「力いっぱい! 全力で頑張れ!」と声をかけ続けています。続けて、ダッシュのスピードを上げるのに非常に有効だという学説があるぞうきんがけで体力を振り絞ります。

DKCで最も人気の種目、綱引きでは親子で一本のタオルを引っ張り合います。大人と子供では体重差があるので、大人の足が一歩でも動いたら子供の勝ちです。お手本どおりにやれば、子供でも強い力で引くことができるので、大人が目を丸くする場面が見られました。

大人がゾウの鳴き声をだしながら子供が背中を押すトレーニングや、足ジャンケンで負けたほうが相手の周りを回るなど、コミュニケーションに主眼を置いた運動も非常に好評でした。子どもたちの遊び方も時代とともに変化していく昨今ですが、親子が同じ運動で汗を流す機会は非常に貴重な体験です。

最後はレスリングの正しい構えから、タックルに入るところまでを練習します。子供の成長とともに、ボディコンタクトも減ってしまいがちですが、体と体を一生懸命ぶつけ合い、力を込めて押し合うことで、お互いの気持ちを感じ合う手助けになればと思います。

大きなケガもなく無事に練習を終えた子どもたちからは、こんな声が出てきました。

「今日はいろんな運動を知ることができてよかった」
「楽しくて、学校の体育も頑張れそうです」
「次の体力測定で上がったらいいなと思います。手応えありました!」
「足が速くなりたいのでぞうきんがけを頑張ります」

ちょっと先の未来のことを想像して、ワクワクする子供たちの姿がそこにはありました。全体的に熱量が高く、大いに盛り上がったDKC甲府大会でした。

また近い将来、甲府に戻ってきたいと思います。