イベントレポート

DIAMOND KIDS COLLEGE - ダイヤモンド・キッズ・カレッジ

2026年03月12日

第129回ダイヤモンドキッズカレッジ in山梨県甲府市

2026年3月1日、山梨県甲府市の小瀬スポーツ公園武道館で、第129回ダイヤモンドキッズカレッジ(DKC)が開催されました。2週連続のDKC開催となりましたが、スタッフは元気いっぱい。雪化粧をした南アルプスが遠くに見える美しい風景の中、会場へと向かいました。

会場となった小瀬スポーツ公園武道館は、大きくて清潔感のある立派な体育館。甲府での開催は今回で3回目となります。インフルエンザや胃腸炎が流行している時期ではありましたが、なんと欠席者はゼロ。約60組120名の参加予定だった親子が全員集まるという、DKC始まって以来の驚きの出席率でイベントがスタートしました。

今回のゲストには、前週に続いて髙田道場OBで山梨学院大学をこの春に卒業するフミヤ先生が参加。さらに、髙田道場スタッフの母校でもある駿台甲府高校ハンドボール部OBによるクラブチーム「AUREOLE(オレオール)山梨」から、選手とコーチの皆さんが駆けつけてくださいました。チームにはハンドボール日本代表のアスリートも所属しており、まさにトップレベルの選手たち。心強い助っ人の登場に、髙田延彦先生も「凄いアスリートばかりだね!」と笑顔を見せました。

イベントの冒頭、お話の時間では、いきなり“ハグの練習”が始まります。向井亜紀先生は参加者に向けてこう語りかけました。

「ハグをして相手の体温を感じてください。相手に対する信頼とか感謝とか、守ってあげたいという気持ちを覚えておいてください。練習が終わった頃のハグは、もっと素晴らしいものになるように私たちも盛り上げていきたいと思います」

実際にキッズたちとハグをした向井先生は、思わず涙ぐむ場面もありました。

幼少期に山梨市で暮らしていた経験を持つ向井先生は、子どもたちを見つめながらこう語ります。

「小さい頃、山梨の幼稚園で“かよこ先生”という先生と交わした会話が、私の人生の土台になっています。この体験が、みんなの人生を少しでもいい方向に変えるきっかけになったら嬉しい。あの時のかよこ先生のように、何かをプレゼントできたらと思っています」

続いて、親子で肩を揉み合うウォーミングアップが始まりました。子どもたちはくすぐったそうに笑い、大人たちは気持ちよさそうな表情。体育館には自然と笑顔が広がっていきます。DKCでは親子は上下関係ではなく「バディ」。向井先生は「今日は絶対に叱らない日にしてください」と大人にお願いしました。

髙田先生も続けます。

「子どもが大人を褒めてもいいんだよ。今日はファミリーでいっぱい褒め合ってください」

家族の中で互いを肯定する時間が、イベントの大切なテーマです。

子どもたちに求められるルールはただひとつ。「下手でもいいから、運動ができなくてもいいから、全力でやること」。中には少し不安そうな表情の小さな子もいますが、イベントが終わる頃にはどんな表情に変わっているのでしょうか。

まずは向井先生考案の「おそうじ体操」で体をほぐします。身体を動かし心拍数が上がると、子どもたちの緊張も少しずつほどけていきました。

続いてはダッシュ系のトレーニング。DKCではまずスタッフがお手本を見せ、しっかり説明をしてから運動を始めます。子どもたちが安心して取り組めるようにするためです。大きな声で返事をしてからの全力ダッシュ。会場を駆け抜ける子どもたちの姿から、山梨っ子の脚の速さを実感しました。

柔軟性や反射神経、瞬発力を鍛える運動でも、山梨の子どもたちはコツをつかむのがとても早く、ポイントを教えるとすぐに記録が伸びていきます。できるようになると、どんどん楽しくなってくるもの。鬼ごっこやキャッチボールなど、1対1で相手の動きを見ながら行う運動では、子どもたちはすっかり夢中になっていました。

受け身の練習では、大人も子どもも真剣な表情になります。これは単なる運動ではなく、身体を守るための大切な技術です。

「日常生活の中で転んだときに手を出せるかどうか。顔を打つよりも、手で受けるダメージのほうがずっと小さいんです」

何万回も受け身を取ってきたプロレスラー・髙田延彦先生の言葉には、重みと説得力があります。子どもたちは頭を守る動きを何度も確認しながら、真剣に取り組んでいました。

そして最後は恒例のサーキットトレーニング。AUREOLE山梨の選手たちとフミヤ先生がステージ上でお手本を見せながら、参加者全員で1分間を全力でやり切りました。

運動を終えた子どもたちに向けて、向井先生はこう語りかけます。

「本気を出せるようになると、人の本気を笑わない子になります」
「強くなった人は、責任として絶対に優しくしてあげてください」

身体を鍛えるだけではなく、心のあり方を感じてもらうこと。それがDKCの大切な目的です。運動開始前に全員で声に出して読んだ「心を磨く髙田道場訓」に、その心構えが示されています。

親子ペアで運動を行うスタイルになって、今年で6年目になります。
「子どもとのスキンシップを通じて、大人にも発見があってほしい」というのはスタッフ全員の願いです。

イベントの最後には、子どもたちが今日の感想を元気いっぱいに発表してくれました。

「自分が少し成長したと思う」
「いろんなことができるようになって嬉しかった」
「鬼ごっこが楽しかった」
「キャッチボールが30回できた!」
「綱引きでママに勝った!」

たとえどんなに小さな成長でも、それは小さな一歩を踏み出した結果、得られる努力の結晶です。その小さな自信を胸に抱いて、これからの人生を歩んでいってほしいと願っています。

気がつけば、最初は不安そうな顔をしていた子どもも、自分から手を挙げてみんなの前で話しています。体育館には笑顔と拍手が広がり、充実した時間をやりきった達成感があふれていました。

親子がともに汗を流し、励まし合い、心も身体も一歩成長した一日。今回のDKC甲府大会も、参加したすべての家族にとって忘れられない時間となりました。