イベントレポート

DIAMOND KIDS COLLEGE - ダイヤモンド・キッズ・カレッジ

2025年01月22日

第122回ダイヤモンドキッズカレッジ~ファミリーで強くなる~in山梨県甲府市

2024年もあと10日で終わる12月21日、山梨県甲府市の小瀬スポーツ公園武道館で122回目のダイヤモンドキッズカレッジが開催されました。昨年12月に続いて、甲府で2度目の開催です。

前回の体育館から武道館に場所を移したことで、広々としたきれいな環境となり気持ちいい中での開催となりました。地元の有志の皆様が声を掛け合って、横のつながりでサポート体制を敷いてくださり、無事に開催することができたことを厚く御礼申し上げます。

しかし、思わぬアクシデントもありました。開催直前にインフルエンザの流行が始まり、体調を崩す人も多く、結果的に20組がキャンセルとなりました。無理に参加して体調を悪化させるのも、感染が拡大するのもよくないので、キャンセルもやむを得ません。お休みしてくださった皆様は、また甲府で開催する際にはぜひご参加ください。

集まった参加者は開始前に軽くウォーミングアップ。まずは大人が子どもの肩を揉みますが、肩コリとは無縁の子どもたちはなんだか子どもたちはくすぐったそう。逆に子どもが大人の方を揉むと、大人は気持ち良さそうです。

「今日は親子だけど対等です。仲間として、同じ目線で運動を体験してください。だから絶対に子どもを叱らないでください! 約束できる大人は手を挙げてくださ~い」

向井亜紀先生の言葉に、大人も「はーい」と全員手を挙げます。なんでできないの? もっとしっかり! みんなやってるよ? という叱る言葉はNGとなりました。先ほど揉んだ、子どもたちの小さな肩が、イベントが終わる頃には、どんな感触に変わっているのでしょうか?

はじまりの挨拶で座礼をした後は、お掃除の動きで踊りながらウォーミングアップする「お掃除体操」です。冷たかった体育館の空気も、少し熱気を帯びてきました。

最初は「走る練習」、運動会の徒競走で良い結果が出るように考えられたメニューからスタートしました。大人も子どもも一緒に楽しそうにスキップからスタートします。足と腕の使い方が上手になったら、次はダッシュです。甲府の子たちは、最初から全力疾走! 髙田延彦先生も「早いね! 甲府の子はレベルが高いな」と思わずうなりました。

続いて、「ダッシュ~途中で止まって小さなボールを移動させる~再びダッシュ」という新種目にチャレンジです。普段、髙田道場で体操やレスリングを習っている子どもたちも取り入れていて、正確な動作が求められるため、運動神経を刺激する運動です。そして、DKCの定番となった雑巾がけで、足腰を鍛えます。

続いて、学校の体力測定の種目を練習します。向井先生からは「体力測定のいいところは、自分の成長を感じられることです」とお話がありました。立位体前屈、反復横跳び、立ち幅跳びのコツをそれれぞれ教わって、みんな練習の前後で大きく記録を伸ばしていきます。高田先生も「うまくなるのが早いね!」と驚くほどの成長スピードで、これはきっと甲府の子どもたちのモチベーションに秘密がありそうな気がします。

続く2人で行うトレーニングでは、シンプルな鬼ごっこが行われました。1メートル四方のマット2枚を挟んで、ぐるぐる回りながら相手にタッチするだけ。シンプルゆえに本気でやると疲れる運動です。楽しそうな大人と子どもの姿に「見てるとやりたくなっちゃうね」と髙田先生。楽しい運動に夢中になる子どもたちと、徐々に疲労が顔に出てくる大人たち、というコントラストが印象的でした。

途中で水分補給も含みながら、運動の強度は徐々に上がっていき、レスリングの要素を取り入れた練習も行います。正しい構えで姿勢を学んでから、胸と胸を合わせての押し合いへ。日頃、大人が子どもたちと本気で組み合う機会もあまり多くはないでしょう。大きくなればなるほど、その機会は少なくなっていきます。きっと大人にも、子どもにも思い出に残る日になったことでしょう。

転んだ時に怪我をしないための受け身の練習も行いました。後ろに転んだ時、前に転んだ時、どこを使って、どこを守るのか、実際にやってみると難しいので、とっさの時のために練習が必要です。大人も真剣にやっていました。

ここまでかなり種目も多く、強度も強い練習が多かったですが、最後は体力を最後の一滴まで振り絞るサーキットトレーニングを行いました。腕立ても、ジャンプも、バタ足も、身体が動かなくなるまでやって、運動はおしまい! 倒れ込むほど体力を使い切った様子です。

親子で運動をやりきった参加者に向井先生は「(運動は)自己肯定感を育みますが、親子が運動で培った“家族肯定感”があると、いざという時に凄い力を発揮すると思います。ぜひ強いファミリーになってください」と語りかけました。

「お父さん、お母さんと帰った後にどんな会話をするのかな? ぜひ、どんな話をしたのか、絵日記に感想を書いて送ってください。それが我々の励みになるからね」と髙田先生が呼びかけました。

つらくても楽しい練習で充実した表情の子どもたちが、イベントの成功を物語っていました。「必ず来年も来ます!」と髙田先生が最後に挨拶で締めくくって、イベントは終了しました。