イベントレポート

DIAMOND KIDS COLLEGE - ダイヤモンド・キッズ・カレッジ

2017年01月12日

2016年締めくくりは5年連続5回目の宮古!『第81回DKC in宮古』

【日時】2016年12月4日(日)
《小学校3年生~6年生のクラス》9:30~12:00
《小学校1年生~2年生のクラス》14:00~16:30
【場所】宮古市民総合体育館メインアリーナ
【参加人数】
《小学校3年生~6年生のクラス》92人
《満5歳児~小学校2年生のクラス》95人

高田道場が主催する第81回目のダイヤモンドキッズカレッジ(DKC)、今回は宮古市で開催されました! 宮古では5年連続5回目の開催となります。

DKC開催前日の3日(土)には、髙田延彦先生をはじめとするDKCスタッフが、8月の台風10号で甚大な被害を受けた宮古市の被災地(新里地区)を視察しました。地区に流れる閉伊川が大雨による増水で氾濫したことにより家屋の全壊などの被害を受けた新里地区。昨年度閉校となった茂市小学校のグラウンドには災害がれきが集積するなど大きな爪痕が各地に残されておりました。また盛岡〜宮古を結ぶ国道106号線においても道路、橋の崩壊による修復工事が行われており、河川の氾濫によって上流から流れてきた流木、あるいは車が川岸に無残な形のまま残されているなど実際に目にして被害の大きさを知る今回の視察となりました。

そして迎えたDKC開催当日4日(日)。会場となった宮古市総合体育館メインアリーナには、宮古市の学校に通う元気いっぱいの宮古キッズたちがたくさん集まってくれました。なかには5回の開催すべてに参加しているキッズも!

午前の部に先立って行われた開会セレモニーでは、キッズたちの応援に駆けつけてくださった宮古市の山本正徳市長が「指導者のみなさんの言うことをきちんと聞いて、ケガのないように楽しく運動してください。今日がいい一日になるよう期待しております」と挨拶。そして、髙田先生から山本市長へ支援基金が授与されました。この支援基金は、高田道場のスタッフやキッズたちが東京で街頭募金活動を行なったもの、さらには高田道場スタッフ行きつけのお店『晶太の串』様の募金箱で集められたもの、総額118万5685円を東日本大震災教育支援基金として全額寄付させていただきました。

さあ、いよいよDKCがスタートです! キッズたちの指導にあたるのは、DKC主宰者であり高田道場代表の髙田延彦先生、メインMCを務める向井亜紀先生、いつもキッズたちにレスリングを指導している佐藤亮太先生をはじめとする高田道場キッズレスリングのコーチに、今年の全日本マスターズレスリング選手権で見事3位を獲得した浅井企画所属のお笑い芸人・森一弥先生、「救護班」のノリ先生&ミホ先生というレギュラー陣。さらに、昨年に続いて宮古商業高校レスリング部、盛岡工業高校レスリング部のみなさんが、マット敷きなどの会場設営と撤収、キッズたちの指導者として今年も参加してくれました。

そして、宮古市民のみなさま、イベントスポンサー様をはじめ、ボランティアスタッフなど多くの方々に支えられて、5回目となる宮古でのDKCが実現しています。そんなみなさんに見守られながら、はじめてのレスリング体験に心をワクワク、ドキドキさせながら集まってきたキッズたち。トレーニング開始前に向井先生、髙田先生とお約束です。

向井先生
「今日は運動をする日ですが、運動だけではもったいないので頭でいろんなことを知ってください。そして知ったことをしっかり理解するために身体で掴み取ってください。本当に理解したとき、自分で頑張ったなと納得がいったときにその思いがみんなの自信になります。その自信を増やす日にして、いっぱい持って帰ってください」

高田先生
「今日集まったみんなは、最後のほうで黄色いTシャツを着た先生たちとレスリングの試合的なことをやります。その先生との試合でいい勝負をしてもらいたいので、ふたつだけ約束してくれる? 1つ目、いまから挨拶をするシーンがたくさんあります。挨拶をしっかり元気良く、最後まで続けてください。2つ目、これからいろんな運動の種目が出てきますが、へたくそでもいいから全力でやってください。ジャンプと言われたらおもいっきりジャンプする。走れと言われたらおもいっきり走る。他の子よりも遅くてもいいからおもいっきり走ってください」

さあ、いよいよDKCスタートです! まずは向井先生考案の『お掃除体操』から。お掃除の動きとダンスの動きをミックスさせた向井先生考案のオリジナル体操。音楽にあわせてリズミカルに動かして身体をほぐしながら、これからの運動にそなえます。とても楽しい体操なので身体をほぐすだけでなく、緊張でこわばっていた表情も笑顔になり、顔も心もほぐれます。

続いてはマットの端から端を往復してのダッシュ運動です。ここではクマ歩き、カエルジャンプ、そうきんがけダッシュなど全身を使って運動することを意識して行います。そうきんがけは学校でも行っているので子どもたちも速い速い! 子どもたちのあとに先生たちも挑戦しましたが、ひさびさのぞうきんがけに一同大苦戦。子どもたちの凄さがわかったことでしょう(笑)。

ダッシュ運動で汗をかいたら給水タイムです。DKCでは運動の合間に給水タイムが何回かに分けて設けられており、参加したキッズたちにはスポーツドリンクが無料で配布されます。キッズたちは力いっぱい運動をすると汗をかきます。このときに汗をかいたぶん水分を補給しないと、体温が上昇し、脱水症状を起こしてしまうのです。それを防ぐためにもこまめな水分補給を忘れずに行いましょう!

水分補給をしたあとは、4面のレスリングマットに子どもたちが分かれ、ペアになっての「補強運動」を行なっていきます。ここではキッズたちが俊敏性、バランス感覚、パワーの出し方などを学んでいきます。年の近いみんなと一緒に運動することで自分の運動能力を把握することができます。まわりの子よりうまくできなくて自信を落としてしまう子もおりますが、先生たちからコツを教わることでビックリ! 能力の伸びしろがたくさんある子どもたちの動きはあっという間に様変わりし、成長を実感した子どもたちも自信をつけていくのです。そして冒頭で髙田先生からお約束があったように、運動の前には「お願いします!」の挨拶、運動が終わったら、「ヤッター!(と拳を突き上げて)イェーイ!(とハイタッチ)」でパートナーと称え合う、これらを恥ずかしがらずに大きな声で行っていきます。

さて、補強運動が終わったら続いてはレスリングの試合に必要な基礎を学んでいきます。まずは基本であるバランスのいい、カッコいい「構え」を教わります。どんなスポーツでももちろん、テレビで見るアニメのヒーローもそう、構えがきちんとできていなければ力を発揮することができません。構えを教わったら、次は「タックル」です。ここからは先生を相手に練習を行います。まずは、おぼえたばかりの構えから、先生の腰に自分のほっぺたを付けます。次に、先生の足を抱きかかるようにして「ハグ」。しっかり掴みます。そして最後は、自分の胸を先生にくっつけながら「体当たり」。この3つの手順でタックルの完成です。ここで大事なポイントは、相手を倒したらしっかりと押さえ込むこと。これがしっかりできてないと、相手はゾンビのように何度も立ち上がってきてしまい、せっかく倒してもポイントにはなりません。

さあ、先生たちとのレスリング対決に向けてトレーニングも大詰め。続いては、キッズたちにも大人気のゲーム形式のトレーニング「トリプルバランス」です。野球、サッカーなどでソックスを止めるために使うマジックテープを、先生たちが両足首、腰の3ヶ所にセット。キッズたちが時間内にテープを取ることができれば、キッズの勝利となります。ご家庭で行うときは、マジックテープのかわりにティッシュペーパーをはさんでもオッケーです。トリプルバランスには、ひとつ前で習った構え&タックルに必要なスピードとパワーを養うという目的があります。

さあ、この日のメインイベント、先生たちとのレスリング対決です! ルールはレスリングの試合と同じでタックルで倒して相手の両肩を1秒間マットにつけたら勝ち(フォール勝ち)。「1秒間」なので子どもたちにも十分チャンスあり! トレーニングで自信をつけた子どもたちは、自分よりも何倍も身体が大きい先生たちに全力でぶつかっていきます。するとどうでしょう、構えを教わってからわずかの時間で、なんと、大きな先生たちをタックルで倒すことまでできちゃいました! キッズたちはもちろん、我が子のすごさにお父さん、お母さんたちも驚きの声をあげるほどです。

そしてトレーニングの締めくくりは、みんなが手をつないでひとつの大きな輪になって行うDKC恒例の「全員スクワット」です。午前・午後の部とも50回のスクワットに挑戦しました。ここまで優秀な動きを見せてきたキッズたちは、もちろんひとりも脱落することなく目標達成! 最後はみんなで一緒に、「ヤッター! イエーイ!!」と全身で喜びを爆発させました。

すべてのメニューをキッズたちは完璧にこなし、最後は整理体操。これでイベントは終了となります。終了後の挨拶では、向井先生、高田先生が、この日がんばったキッズたちを称えました。

向井先生
「今日の練習を終えて自信が増えた人は手を挙げてください(※ほぼ全員の子どもたちが手を挙げる)。みなさんはすごい力を持っています。人間ってたくさんの能力を持ってるんだけど、それに気が付かないで一生を終わってしまい人って多いんですって。人間が一生のうちに外に出して使うパワーは、例えば神様から1万円をもらえたとして使えるのは1千円だけなんです。一番多く出した人はアインシュタインで30〜40パーセント。あの天才アインシュタインでも神様から1万円をもらっても3500円しか使わなかったの。みんなは今日1万円もらってるんだぞっていうことに気が付きました。自分の身体の可能性に気が付きました。なので自分で気がついていない部分もできるだけ外に出して、それを確かめて、自分の未来を輝かせたいという気持ちになってもらいたいと思います。みんなの可能性はすごいってことです。そして自信がなくなったときは今日のことを思い出してください」

髙田先生
「みんなにとって大事なことは、毎日お友達と外に出ておもいっきり身体を動かして遊ぶこと。みんなが成長してお兄ちゃん、お姉ちゃんになって、つらいこと、苦しいことがあったときに負けない強い心、前に進む大切な心を作り上げるのは友達と毎日外で遊ぶことです。そうすると身体が疲れるでしょ、お腹がすくでしょ? そしたらお腹がすくから夜にご飯をモリモリ食べれるし、夜も疲れてるから夜更かししないで早く寝れる。その繰り返しがいまの君たちにとって将来を考えたときに大切な土台になります。そんなことに気がついてもらえたらいいなというのがDKCをやってるみんなへのメッセージです。また来年もみんなに会えたらいいなと思います」


2016年最後のDKCもみんなの元気と笑顔がいっぱいにあふれた素敵なイベントとなり、大成功のうちに幕を閉じました。2017年もまた全国各地でたくさんのキッズたちの笑顔と出会えますように! みなさん、またお会いしましょう!!